タコ殴り戦隊ボコレンジャー タコ殴り戦隊ボコレンジャー

ナレーション
「阪神大石駅から徒歩約15分。そこにある1軒の民家がシバイタル帝国の本拠地である。
 外から見る分には普通の一軒家だが、玄関に内臓された次元連結システムにより、
 異次元に存在するシバイタル帝国本土と家を自由に行き来出来るのである。
 なお、普段は地球人の姿で『司馬』と名乗り、皇帝自ら町内会の運動に参加するなど、
 ご近所付き合いも良く、評判の紳士で通っている」

シバイタル「タイマンダー、フクロデス、ゴロマキーよ! 一体いつになれば、
      あの邪魔者どもを始末出来るのだ!」

タイマンダー「は、申し訳ございません」

フクロデス「次こそは! 次こそは必ずやこのフクロデスが!」

ゴロマキー「馬鹿お言いでないよ。アンタのようなデクの坊に何が出来るってのさ。
      皇帝陛下、このゴロマキーが必ずや!」

フクロデス「何だと、この女狐が! 皇帝陛下、何卒このフクロデスにご命令を!」

ゴロマキー「誰が女狐だってぇ? アンタから先に始末してやろうかい?」

フクロデス「やれるものならやってみよ、この女狐!」

タイマンダー「貴公らそれぐらいにしておけ、皇帝陛下の御前であるぞ。
       それに、ヤツらを倒せるのは、このタイマンダーをおいて他にない!
       皇帝陛下、陛下のご命令とあらば、この命を賭してでも、必ずやボコレンジャーを倒してみせましょうぞ」

フクロデス「失敗続きでとうとう頭をヤラレたのか、タイマンダー? 妄言もそこまでくれば大した物だ」

タイマンダー「私を侮辱するのかフクロデス? 数に頼った戦いしか出来ぬ卑怯者が!」

フクロデス「フン、向こうも3人だ。こちらも数を使って何が悪い。
      そもそも、1対1の戦いなどと、青臭い美学をホザくのも結構だが、結果が伴わぬようでは話にもならんわ!」

タイマンダー「ならば、私の美学、貴公の体で味わってみるか?」

フクロデス「望む所よ。かかって来い!」

ゴロマキー「そのまま相打ちにでもなってくれりゃあ、せいせいするんだけどねぇ」

フクロデス「この馬鹿の次は貴様だぞ、女狐」

ゴロマキー「……どうやら、タイマンダーとやる前に、アタシに殺されたいようだねぇ」

シバイタル「いい加減にせんか、馬鹿者ども!」

タイマンダー「も、申し訳ありません!」

シバイタル「お前たちが争った所で、それが何になるというのだ?」

フクロデス「は、軽率でした」

シバイタル「その闘志をボコレンジャーに向け、見事倒してみせよ!」

ゴロマキー「御意にございます」

シバイタル「うむ。それでは私は町内会の皆様と、公園の掃除に行ってくる」

タイマンダー「は。では我々はボコレンジャー打倒の作戦会議を行います」

シバイタル「その前にお隣の玉山さんに、昨夜いただいた煮物のお礼と、お中元のおすそ分けに行って来るがよい」

フクロデス「各牛丼屋への、牛丼復帰に向けての資金援助の件はいかがいたしましょう?」

シバイタル「吉野家への援助金を20%アップだ」

ゴロマキー 「それでは私はその間に洗濯と家の掃除を済ませておく事にします」

シバイタル「うむ。いかなる手段を用いてでも、家中をキレイにせよ」

(SE 自動ドアが開く音)

戦闘員  「た、た、大変です!」

タイマンダー「どうした、騒々しいぞ!」

戦闘員「そ、それが、ボコレンジャーを名乗る連中がやって来たのです!」

フクロデス「何だとぉ!」

ゴロマキー「ハン、丁度良いじゃないか。ここでケリを付けてやる」

タイマンダー「待て! まずは本物かどうか確かめなくては。
       それに、どうやって我らの本拠を突き止めたのかも気になる」

フクロデス「そんな事は殺す寸前にでも確かめれば良いのに、相変わらず生真面目なヤツだ」

タイマンダー「おい、映像と通信をこちらに回せ」

戦闘員「は、はい!」

(SE 電子音)

タイマンダー「何だ、ただの子供ではないか」

フクロデス「いや、待て。確かボコレッドの身長は、この少女ぐらいだったはずだ」

ゴロマキー「喋り方や声もガキっぽかったしねぇ」

タイマンダー「とりあえず、話を聞いてみよう。もしかしたら、道を尋ねたいとか、
       そういう用件かもしれん。あ〜、お待たせしました」

ナレーション
  「ここで少し時間を遡ってみよう。日曜日になり、電車で大石駅までやって来たボコレンジャーは、
   周囲への聞き込みを経て、シバイタル帝国の本拠地へとやって来たのであった」

美奈 「ココみたいですね」

駆  「ひゃ〜、立派な家だねぇ」

太郎 「それにしても、ご近所の評判が随分良かったのが気になるなぁ」

美奈 「ココに住んでいるという『司馬 格(しば いたる)』さんについて、博士が調べたんですけど、
    慈善事業を展開していたり、環境保護団体や動物愛護団体にたくさん寄付してるみたいです」

駆  「まあ、表向きは良い人を装って、実は悪いヤツでした、なんて話はよくあるからねぇ……」

太郎 「さて、どうしようか……」

美奈 「とりあえず、呼び鈴を押してみましょう。駆さん、お願いします」

駆  「あいよ。ポチっとな」

 (SE ピンポン)

戦闘員「はい、どちら様でしょうか?」

駆  「あ〜、ボコレンジャーですけど、シバイタル皇帝はいらっしゃいますか?」

太郎 「おい! 自分からバラしてどうする!」

駆  「いいじゃん、別に。どうせ殴りこみに来たんだし」

戦闘員「し、し、しばらくお待ちください!」

駆  「随分、慌ててるなぁ」

太郎 「そりゃあ、敵が乗り込んで来たんだから、慌てもするだろう」

美奈 「仕方ありません。待ちましょうか」

タイマンダー「あ〜、お待たせしました」

美奈 「あ、その声はタイマンダー将軍ですね?」

タイマンダー「えっ!?」

美奈 「どうやら間違いないようですね。それじゃあ、今からそっちに行きますんで、首を洗って待っててくださいね」

タイマンダー「ちょ、ちょっと待て! どうやってココを突き止めた?」

美奈 「正義の味方を甘く見てもらっては困ります。それじゃあ、行きま〜す」

タイマンダー「あ、待て! おい! おーいっ! ええいっ、仕方がない。
       次元連結システム最大出力。ヤツらをシバイタル時空に引きずり込め!」

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